健康を気にしなくても「自律機能」が働く。

コロナ禍ですっかり巣ごもり生活が普通の生活になってしまいましたが、さすがに毎日ずっと同じイスに座って仕事をしているとあまりにも運動をしなくなっていて、たまにスマホの(その日の)歩数を見ると、2.825歩とかだったりして唖然とします。実際この2,825歩は今日の18時20分時点の数字なので、これが1万に届くとは到底思えません。

あるわあるわいろんな健康法

家の中にいてもできる運動と銘打った体操とか、ストレッチとかいろいろテレビとか雑誌でも山ほど紹介されていますよね。本当は「コレ!」と決めたものを毎日続けてやっていればいいのでしょうが、どれが本当に体にいいのか、あまりにも多すぎて結局何もしないという最悪の結果に帰結してしまっています。つまりは、いろんな理屈をつけて運動しないという体たらく。

ただ、これは運動に限ったことではありません。健康食品や健康法も、いろいろあまりにもたくさん巷間に広まっているので、どれがいいのか全くわからず、やってはみたもののやっぱりやめてしまって、それまでの普段の生活に戻るだけということになってしまっています。

本当は、それぞれしっかり自分に合ったものをじっくり時間をかけて検証し、選び出し、毎日それを続ければ体が活性化したり、健康になるのかもしれません。でも、運動をしなければ血の巡りが悪くなる、使わない筋肉はどんどん落ちる、内臓脂肪が増えて成人病の元凶になるといった明らかなデメリットがあるのに対して、健康法とか健康食とか健康食品はそれをやらなかったり、摂取しないからといって健康に対するデメリットってあんまり感じないですよね。

放っておいても「自律機能」で体は健康を維持する

実のところ、体は本来、自分の体にとってプラスとなる生活習慣だったり、食品だったりを無意識に選んで体に取り込んで体をベストな状態に保つ「自律機能」が働くと思っているので、意識的に生活習慣を変えたり、食べ物を摂取する必要はないんじゃないかと思うのです。

当然、そのまま放っておくと治らないような病気やケガなどは、自分の体がそれを修復できる限界を超えてしまったアウトブレイク状態ですので、医者にかかるしかありませんが、そこまでいかないレベルで体はうまいことバランスを保ち続けていると思うのです。

なので、色々巷で「これは体にとても良い!」なんて言われている健康法や食品などあっても、まあちょっとはやってみるけどずっとは続けられないし、それほど続けたいとも思わないのです。つまり食べたいものを食べて、健康法とか気にするよりも毎日を楽しく生きるみたいな方がよっぽど最終的には健康で長生きなんじゃないかと思うんですよね。

ただ、普段はそうした「自律機能」の働きで、健康が維持できてはいるものの、長生きしているうちにいくつかの罠とか穴に陥ることがあります。特に、現代人にとっては次に挙げる行動とモノについては注意しないといけないかもしれません。

「自律機能」が機能しない落とし穴

  1. 睡眠:これを書いている3月19日は奇しくも世界睡眠デーです。コアラスリープジャパンの調査によると、調査した日本人の睡眠時間は最も多いのが6時間以上7時間未満の34.5%、次に多いのが5時間以上6時間未満の27.8%、次いで7時間以上8時間未満の18.5%で、平均値が2018年より減っているそうです。それも、OECDの調査では日本人の睡眠時間が加盟国で最も少ないことも指摘されているそうです。
    ただ、睡眠時間が少ないことはどこがいけないの?思う人も多いと思います。確かに、睡眠を削ってもやらねばならないことがあったり、楽しいことが多くてつい寝るのが遅くなったり、1日5時間あれば大丈夫という人もたくさんいます。ところが、睡眠というものは生き物にとってとても大切な要素なのです。特に人間にとっては、痛めたり弱ったりした体を修復するだけでなく、同じようにダメージを受けた精神をも修復する時間帯なのです。
    眠りが深いほど、成長ホルモンが分泌されるなどして、ダメージを受けた細胞が修復されることになりますし、昼間に多くのストレスが加えられたとしても眠っている間に脳がストレスによるダメージを緩和してくれているのです。一概に睡眠時間が長ければ健康とは言えませんが、それなりに深い睡眠時間が長い人ほど、体も心も修復されて健康が維持されると言えるでしょう。逆を言えば、睡眠時間が足りない人は、心も体も修復不十分で、老化が進み、大きな病気にり患するリスクも高いと言えるでしょう。
    睡眠時間が短くなりやすい日本人だからこそ、意識的に質のよい睡眠時間を確保することはとても大切なことなのです。

  2. 塩:人類は今後塩の摂り過ぎで滅びるかもしれません。2019年に放送されたNHKスペシャル「食の起源」で取り上げられた「塩」の話はとても衝撃的でした。厚生労働省が出している塩の摂取量の目標値は男性7.5g、女性6.5gに対し、実は世界保健機関の目標値は5グラム未満。それも実際は1日に10g摂取していると言います。世界から見ると日本人は塩を摂り過ぎなのです。
    人間も他の動物たちも、陸に上がる前に塩を使って生命を維持するという仕組みを作っていたので、陸に上がった時に塩が圧倒的に足りなくなり、塩を感じるような超高感度の「舌」を作り出したといいます。そのため、ちょっとの塩を感じるだけで、「とても美味しい。もっと食べろ!」と脳が指令する仕組みが出来上がっているのです。
    なので、何も考えずに放っておくと塩を摂り過ぎてしまうのです。これが悲劇を生みます。大量の塩を摂取することで腎機能は低下し、高血圧になって重篤な病気を引き起こすわけです。健康的な体でいるには、常に意識的に塩を取り過ぎない生活を心がけることが特に日本人には必要なのです。

暴飲暴食は論外ですが、そこそこ好きなものを飲んだり食べたりの生活をしていれば結果健康でいられるという話はあながち嘘ではないと思いますが、「自律機能」が機能しない、睡眠と塩というトラップにだけは注意した方がいいと思います。

もう一つ健康に関してあたかも常識のような、年を取ると健康のために肉食ではなく野菜中心の生活が良いという話について。

実際、年を取ると消化機能が落ち、脂っこいものが食べられなくなり、どうしても野菜中心になりがちです。でも本当に肉はあまり食べない方がいいのでしょうか?ところが、最近の研究では60歳を過ぎると急速に筋肉が減少すると言われています。筋肉が減少するとフレイル(加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態、つまり虚弱)に陥り、運動・認知機能が低下することがわかってきました。そのため、高齢者はよりタンパク質をとるべきと、食事のガイドラインの見直しが図られているそうです。タンパク質を摂るために脂っこいステーキを食べろというわけではありませんが、脂身が少ないトリや魚をより積極的に摂取することが今後より推奨されるようになると思います。

確かに振り返ってみると、高齢者なのに肉が好きでよく食べる人は人一倍元気なイメージがありますね。今後の長寿社会を考えると、積極的にタンパク質を摂って体力を維持することが必要になってきますね。

健康に関する常識と非常識って、あっという間に逆転するので、絶対なんてことは一つもないのかもしれませんが、あまり色々な情報に左右されずに、毎日プロポリスを飲むぐらいで(プロポリス屋なのでそのくらいは言わないとw)、あとは何も気にしないぐらいがいいのかもしれません。

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