プロポリスの作り方(その1) -巣箱に作られた緑の「ベルト」

プロポリスの作り方(その1)- ミツバチの生態

ブラジルでは、プロポリスはちょうどこの10月ぐらいから採取が始まり、11月頃にピークを迎えます。最盛期になると一つの巣箱に6万匹ものミツバチが住み、蜜や花粉をせっせと運び込むのです。10月の初旬に巣箱を拝見させていただいたので、まだその数は4万匹程度だと言われましたが、それでもおびただしい数のミツハチに圧倒されました。この働き蜂は皆メスで、最盛期は30日程度、越冬期は150日程度の短い寿命で、幼虫の頃から花粉とハチミツを食べて成長します。一方、オスはただ、素の中で働き蜂に餌をもらうのみで、その役割は女王蜂と交尾することです。ただ、オスは女王蜂と交尾すると、内臓が破壊されるため死んでしまいます。生き残った他のオスも、女王蜂の繁殖期が終わると巣から追い出されてやはり死滅します。女王蜂は働き蜂が分泌するローヤルゼリーだけで育ち、唯一産卵能力を持ったハチとなりますが、寿命は3年程度と長く、5年生きるものも結構います。巣箱の中を覗かせていただきましたが、他のハチが女王蜂を必死になって隠すため、この女王蜂を見つけることは非常に難しかったことを覚えていますが、それほど大きくはなく、意外な感じでした。

プロポリスの作り方(その1)- 採れたてのプロポリス

採れたてのプロポリス

プロポリスの作り方(その1)- ベルトのようなプロポリス

そうしたミツバチの社会では、その数が最盛期になるとハチミツやローヤルゼリーとともにプロポリスの生産も最盛期を迎えます。プロポリスとは、様々な植物の皮や芽などを集めてきたミツバチが自分の唾液で塗り固めた樹脂様の固体で、ハチの巣の修復やハチの巣を外敵から守るために使うと言われています。実際は、これによりハチの巣内の温度が一定に保たれたり、抗菌性が高めれたり、非常に多くの効果をもたらしていることがわかっています。ハチの巣箱は、ハチが自由に出入りしやすいように枠を設けてあるのですが、次第に彼らはその枠の下と上にプロポリスを塗り始め、自分たち以外の動物や生き物が侵入できないように、小さい丸い穴を残してその枠をプロポリスで埋め尽くしてしまうのです。その穴の間隔は見事に等間隔で、まるで「ベルト」を作っているような不思議な光景です。養蜂家はこれらの枠を一つの巣箱に複数作るので、一つの巣箱から複数のベルトが採れるのです。これが、プロポリス原塊そのものなのです。(次回に続く)